なぜ、あなたはここにいるの?カフェ(その4) ~ ある漁師の男の生き方 ~
この本は色々な気づきを与えてくれる本だと思うんですけど、
残念ながら、もう新刊では出ていないみたいなんですよね。
なので、昨日少し触れた「あるビジネスマンと漁師の話」について一部
抜粋したいと思います。
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あるビジネスマンが休暇に出た。いろんなことから距離を置きたくて。
いわゆる、「バッテリーの充電」というもののために。
彼は飛行機で遠くの国まで行き、ある小さな村に辿り着く。
数日間、そのビジネスマンは滞在していたが、村人のうち、
ある漁師の男に興味を持つ。その男が特に幸せそうだったからである。
そこでビジネスマン(以下、ビと記載)は漁師の男(以下、漁と記載)に
話しかけた。
ビ「あなたは、毎日何をして過ごしているのですか?」
漁『毎朝起きて、妻と子供たちと一緒に朝食をとる。
それから子供たちは学校に行き、自分は釣りに出る、
その後、奥さんは絵を書き始める。数時間を釣りをすると、
一家の食事には充分なだけ魚が獲れるので、早々に引き上げ、
あとは昼寝をする。夕食が終わると奥さんと浜辺へ散歩に行き、
そこで夕日を見る。子供たちは、目の前の海で遊んでいる。』
ビ「そんなことを毎日しているのかい?」
漁『だいたいはそうだね。時々違うこともあるが、
まあ、いつも同じようなことだ。
そう、これが私の人生なんだ。』
ビ「ところで、いつも魚は獲れるのかい?」
漁『そうだね。魚はたくさんいるからね。』
ビ「それなら、家族に持って帰る分より、多くの魚を獲ることも、
できるんですよね?」
漁『そうだね。確かに必要以上に獲れることもあるが、そんなときは
魚は逃がすんだ。私は何より、釣りが大好きなんだ。』
ビ「そんなに魚が獲れるのなら、なぜ1日中釣りをしないんだい?
そうすれば、その魚を売ってお金儲けが出来るじゃないか。
そうすればすぐ二艘目のボートが買えるよ。三艘目だって、
時間はかかるまい。そうすれば、魚をもっと獲れるようになるから、
数年で大都市に事務所を構えられるようになって・・・。
そう、10年もすれば他の国に魚を輸出して、大成功間違いなしだ!」
漁師はビジネスマンを見つめながら微笑んだ。
漁『なんで、そんなことまでしなければならないのかね?』
ビ「それは、お金のためさ。そうすればたんまり儲かるし、
そうなればいよいよ引退さ。」
漁『なるほど。それでは、引退したら私は何をするんだね?』
ビ「それは、そうなったら好きなことをすればいいんだよ。」
漁『たとえば、家族と一緒に朝食を食べるとかかね?』
ビ「そう、そうだよ。」
ビジネスマンは、漁師の反応が思いのほか、鈍かったので拍子抜けした。
漁『それなら私は釣りが好きだから、したくなったら毎日でも
釣りをするんだね?』
ビ「それでいいんじゃないかな。そのときには魚は少なくなって
しまっているかもしれないけど、それでも少しは獲れるさ。」
漁『それから、夕方になったら妻と時間を過ごすということだね?
そのとき子供たちは、目の前の海で遊んでいる・・・。』
ビ「そうだよ。好きなことが出来ていい人生じゃないか!もっともそのころは、
子供たちもすっかり大きくなってしまっているだろうけどね。」
漁師はもう一度、ビジネスマンに向かって微笑み、彼と握手をし、
『バッテリーの充電がうまくいくように。』と声をかけて去って行った。
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(自分の話が、全く刺さってない様子の漁師の男を前にしたセールスマンの
男の心境)
このエピソードを読むと、「今」を大切することの重要性を痛感させられます。
「今」を蔑ろにして、輝く「未来」が訪れるはずがない・・・。
続かない
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